予約ボタンは押されているのに予約が増えない美容クリニックへ──電子カルテで起きている取りこぼしと直し方

広告は回っている。LPも整っている。予約ボタンもそれなりに押されている。それなのに、予約数だけが伸びない。
美容クリニックの院長先生から、このご相談を本当によくいただきます。そして原因を追っていくと、広告でもLPでもなく、もっと手前の、誰も触っていない場所に行き着くことが少なくありません。
それが、電子カルテの予約画面です。
このコラムでは、美容クリニックの予約率を静かに落としている「最後の1画面」について、よくある失敗パターンと、院長先生ご自身で5分あればできるチェック方法をお伝えします。
予約数が伸びないとき、多くの院が見落としている場所
広告やLPを直しても予約が増えない理由
予約数が伸びないと、多くの院はまず広告のクリエイティブを変えたり、LPのデザインを直したりします。もちろんそこに原因があることもあります。
ただ、予約ボタンのタップ率は悪くないのに実際の予約数が伸びない、という状態なら話は別です。患者様は興味を持ち、指まで動かしてくれている。つまり広告とLPは、自分の仕事をきちんと果たしているんです。
落ちているのは、予約ボタンを押した「後」です。
新規患者数を分解すると、穴の位置が見えてくる
弊社がご支援の際にまず行うのは、数字を上流から分解することです。たとえば新規患者数は、次のように分けて考えられます。
新規患者数 = HP閲覧数 × 予約率 × 来院率
ここに毎月の数字を入れていくと、どこかに必ず悪化しているポイントが見つかります。HP閲覧数は落ちていない、予約ボタンも押されている、なのに予約率だけが低い。この形が出たら、予約画面を疑ってください。
いきなりSEOの順位やフォロワー数といった下流の数字から見始めると、この穴にはなかなかたどり着けません。
電子カルテの予約画面は「最後の接客窓口」
院内の業務システムではなく、患者様にとっての予約フォーム
電子カルテは、院内の業務システムだと思われがちです。予約管理やカルテ記載のためのもので、マーケティングとは関係のない領域。そう考えている院長先生は多いと思います。
しかし患者様の側から見れば、あの画面は予約フォームそのものです。もっと言えば、来院前に患者様が最後に触れる接客窓口です。
受付スタッフの対応には気を配るのに、この窓口だけは誰も見ていない。広告もLPもきれいに整えているのに、最後の1画面だけが手つかずになっている。弊社が多くの美容クリニックをご支援してきた中で、いちばんもったいないと感じるのがここです。
患者様は探してくれない
もうひとつ押さえておきたいのは、患者様は予約画面の中でメニューを探してくれない、ということです。
見たかったメニューがすぐに見つからなければ、「この院には無いのかな」と思って画面を閉じます。わざわざスクロールして探したり、電話で確認したりする方は、ごく一部です。
せっかく興味を持って予約画面まで来てくださった患者様を、最後の最後で落としてしまう。これが予約率の穴の正体です。
予約を取りこぼす電子カルテの典型パターン
パターン1:ページの訴求名と予約メニュー名がズレている
最も多いのがこれです。LPや施術ページでは「〇〇」という名前で打ち出しているのに、予約画面のメニュー名は別の名前になっている。
たとえば料金体系をマンスリープライスに変えたとき、電子カルテ側のメニュー名だけ古い名称のまま残っていた、というケースはよく見かけます。患者様からすると、さっきまで見ていた施術が予約画面に見当たらない状態です。
パターン2:主力メニューが一覧の下に埋もれている
広告で一番力を入れている主力メニューが、予約画面の一覧のずっと下にあり、スクロールしないと出てこない。これも頻繁に起きています。
メニューを追加するたびに一覧の末尾に足していくと、自然とこうなります。院内では誰も困らないので、気づかれないまま放置されがちです。
パターン3:院内向けの名前がそのまま並んでいる
あるクリニックでは、予約画面を開くと次のようなメニューが並んでいました。
- 「【5月末迄】P照射1回※初回除く」
- 「肌育サブスク会員」
- 「ポテンツァセット」
院内のスタッフにとっては分かりやすい名前でも、初めて予約する患者様には、どれが自分の受けたい施術なのか判断できません。このクリニックは月200万円の広告費をかけていましたが、その多くを予約画面で取りこぼしていました。
事例:広告の設定を変えずに予約が増えたクリニック
広告は回っていて、LPも整っていて、予約ボタンのタップ率も悪くない。それなのに予約数だけが伸びないクリニックがありました。
数字を追っていくと、落ちていたのは電子カルテの予約画面です。ページの訴求名と予約画面のメニュー名が一致しておらず、主力メニューも一覧のずっと下にありました。
そこで行ったのは、たった2つです。
- メニュー名を、ページの訴求名と一致させた
- 主力メニューを、一覧の一番上に移した
広告費もツール代もかけていません。広告の設定も何ひとつ変えていません。それでも、予約は増えました。
広告から予約完了までを一本の導線として見たとき、いちばん改善の費用対効果が高い場所が、意外にも電子カルテの中にあったということです。
院長が5分でできる予約画面のセルフチェック
このズレは、院長先生ご自身で5分あれば見つけられます。やり方は簡単です。
手順
- 院長先生ご自身のスマホで、自院の予約画面を開く
- 主力メニューにたどり着くまで、何タップかかるか数える
- 施術ページやLPに書いてある名前と、予約画面のメニュー名が同じか見比べる
確認するポイント
- 主力メニューが、スクロールせずに見える位置にあるか
- ページで打ち出している施術名と、予約メニュー名が一致しているか
- 初めての患者様が見ても、どれを選べばよいか分かる名前になっているか
これだけで、だいたいの欠陥は見つかります。院長先生ご自身でなくても、スタッフの方に「初めて予約する患者様のつもりで操作してみて」とお願いするのも有効です。
広告費を増やす前に、穴の空いたバケツを塞ぐ
予約画面が崩れたまま広告費を増やしても、穴の空いたバケツに水を足しているのと同じです。足した分だけ、こぼれる量も増えていきます。
逆に言えば、予約画面を整えることは、今かけている広告費の効果をそのまま引き上げる施策です。新しい施策に予算を回す前に、まずは最後の1画面を見直してみてください。
自院の予約画面、最後にご自身でタップしたのはいつですか?
予約導線の見直しはトラフィックラボへ
トラフィックラボは、美容クリニックに特化したマーケティング支援を行っています。広告・SNS・SEOで患者様を集めるところだけでなく、LP、施術ページ、電子カルテの予約画面までを一続きの導線として設計し、予約率の改善までご支援しています。
支援内容の詳細は集患支援事業のページを、これまでの取り組みは実績ページをご覧ください。
「予約数が伸び悩んでいる」「どこに穴があるか一度見てほしい」という段階からでもお気軽にご相談いただけます。



